Ninja ZX-10R
ハイスペック化が進むスーパースポーツバイク
1990年代、ホンダから誕生したCB900RR、ここから始まったのがスーパースポーツのハイスペック化、この戦いです。
カワサキ、ホンダ、スズキ、ヤマハという国内4大メーカーがありますが、そのメーカーも、このハイスペック化に参戦し、今しのぎを削っています。
自社の、前モデルを上回るバイクを作るということが繰り返し行われ、現在は4気筒、1000ccクラスがどのメーカーも主軸となっています。
どのメーカーも、サーキット参戦で培ってきた高い技術を利用し、MotoGp4サイクルの戦いはさらに激戦となり、カワサキNinja ZX-10Rは、この1000ccクラスの戦いの中、一番最後にスーパースポーツバイクとして参上した最高峰のバイクです。
スペックを見てもものすごいバイクということがよくわかります。
1馬力あたりの重量が1を切っているパワーウエイトレシオ、これはすでに市販車ではなくレースに出場するバイクの域です。
170馬力というものすごいエンジン出力を持っていながら、車体は250cc並み、ライダーが喜ぶ数々の装備、ライムグリーンの車体を見るとロボットにでも変身しそうなイメージがあります。
一切無駄のない走りを追求したボディ
まず特徴は、このライムグリーンというカラーです。
ロボットのようなカラーを持ったNinja ZX-10Rは、1000ccというハイパワーユニット搭載、バイクに乗っている方なら一目見て気が付くと思いますが、一切無駄のないデザインが特徴的です。
400ccのカワサキ ネイキッドよりも車体全長が短く、コンパクトな作りとなっていることからビッグバイクでありつつも取り回しのよさをうかがわせます。
低いハンドル、コントロールしやすいバックステップタイプのステップ、なるべくコンパクトに設計しようという作り手の努力が垣間見えます。
ブレーキの制動性を高めているのが、ラジアルマウントキャリパーとライアルマスターです。
マフラーはノーマルでチタン製を採用し、これも走りに特化した軽量の拘りがあらわれています。
走る、という事だけに特化したような、しかしデザインも非常によく考えられているスマートで魅力たっぷりのバイクです。
安全性にも考慮した設計
オーリンズ製のステアリングダンパーが標準装備されているため、高速走行の際にも安定化ある走りを実現しています。
低速時のハンドリングも作動性が非常によく、調整したい場合も手軽に行えるバイクです。
フロントフェイス前面にある吸入口はラムエア加圧を考慮したもので、加圧時、180馬力を超える出力があります。
このラムエアがこのバイクの顔を決めているといってもいい位個性的です。
走りに特化し、なおかつ安全性と走りやすい設計にしているところがさすが、カワサキといえる見事なバイクです。