生産終了も根強い人気のエストレヤ
エストレヤの特徴とは?
カワサキのエストレヤは、250TRの兄弟バイクのようなもので、同じ系統のエンジンを搭載しています。
フレームなどの主要パーツは小さな変更だけに留まっています。
ただし、そのデザインスタイルは完全に異なり、ビンテージスポーツとして異彩を放つ250TRに対してエストレヤはクラシックスタイルとして開発されています。
旧車の雰囲気を感じさせる滑らかで曲線を巧みに使ったデザインは、高い人気を集めました。
エストレヤは1992年に発売されましたが、その後は生産終了となっています。
エンジンは単気筒の空冷式で4ストロークSOHCとなっています。
美しいフォルムを持つエキゾーストパイプは足元を這って、柔らかいフォルムのマフラーへとつながっていきます。
全体的にこの柔らかな曲線を使ったパーツが多いので、優雅さやかわいらしさが前面に出ています。
しかし、そのデザインの印象とは異なり、走りはカワサキの技術が詰まった高性能のものです。
すべての回転域で滑らかにパワーを出してくれて、スムーズで安定感の走りを見せてくれます。
最高出力は20PSに抑えられていて、同じ時代の他の250ccバイクと比較すると30PS程度の出力を持つものが多かったので、あえてソフトフィーリングのマシンとしたことが分かります。
のびやかに軽く走れるため、あらゆる人が気軽に乗れるマシンとなっているのです。
エストレヤが人気の理由
エストレヤは、やはりその美しいデザインが人気を集める理由となっています。
かわいらしい雰囲気は女性ライダーからも好評です。
同時に、扱いやすい柔軟な走行性能や取り回しの良さ、軽量化されたボディーも女性や中高年のライダーに受け入れやすいものとなっています。
このように、エストレヤは性別や年齢を問わず魅力的な一台に仕上げられているわけです。
いくつかのカラーリングやパーツ構成が違うグレードが存在しますが、全体的に質感が高いのも高評価の理由です。
塗装の輝きやデザイン性の高さ、鞍タイプのシートの肉厚感と独特のデザインは他のマシンにはないものです。
シートは見た目だけでなく、座った時にちょうど体にはまる形状となっていて収まりが良いです。
さらに、パイプ類のメッキ仕上げも美しく、クラシックのイメージが強いボディーとのコントラストが魅力を引き出しています。
それでいて華奢な感じを与えることなく、堅牢なフレームやあらゆる路面にも対応してくれるサスペンションなどはカワサキらしい力強さを見せています。
走りの面でも滑らかでありつつも、安定感があって長距離のツーリングでも快適な走りを見せてくれます。
こうしたデザインと走行性能のバランスが非常に良く、あらゆるニーズに応えてくれるのがエストレヤの素晴らしい点です。