一つの完成形となったVストローム1050
スズキのVストロームの特徴とは?
スズキのVストロームシリーズはもともとツーリングバイクとして非常に高い評価を得ているモデルですが、2023年に発売された新モデルでは「ひとつの完成形にたどり着いた」という最高級の評価が聞かれます。
この2023年モデルでは従来のモデルと比較してさまざまな面で違いが見られており、スズキはかなり大胆な変更に踏み切った様子がうかがえます。
このVストロームが登場したのが2002年、当時のVストローム1000から数えて2022年で20周年を迎えました。
そんなこともあってか、今回のVストローム1050では機能の大幅な向上が見られています。
基本設計は維持したうえで、ポテンシャルを大幅にアップさせた形でしょうか。
とくに大きな話題となったのが、悪路での走行性の向上を目指した「DE」が登場したことです。
この新モデルVストローム1050DEの登場によって、Vストロームは新たなステージに入ったとの意見も見られます。
ですから、2023年モデルでは従来のオンロードでの長距離走行を重点においたVストローム1050と、オフロードでの走行性も備えたVストローム1050DEのダブルスタンバイの状況になっているわけです。
用途に応じて選ぶ楽しみが増えたとも言えそうです。
新モデルではアルミ製のダイヤモンドフレームを採用、優れた剛性を備えつつも安定感と操縦性の向上が図られています。
さらにリヤのサスペンションには、工具を必要とせずにスプリングプリロードの調整が可能なKYB製のリンク式モノショックサスペンションを採用、これによって二人乗りや多くの荷物を積載しているときなどシチュエーションに応じて適したセッティングを簡単にできるようになりました。
シートはVストローム1050とDEとで違いが見られ、DEでは1050よりも軽量になっています。
そしていずれのシートも、長距離でのツーリングを想定したうえでライディング時の安定性や疲労を感じさせない工夫が施されています。
Vストロームの基本的な仕様・スペックについて
VストロームDEの基本スペックは、排気量が1033cc、全長が2390mm、全幅が960mm、全高が1505mmです。
こうした基本スペックのほか、ライダーが走行中にスロットルを操作する必要もなく設定した速度を維持できる「クルーズコントロールシステム」などの最先端の技術も導入されています。
このクルーズコントロールシステムでは2速以上からの速度設定がなっており、長距離での走行での負担を軽減してくれます。
さらに3つの走行モードのなかからモードを選択したうえで、エンジン制御マップの切り替えが可能な「スズキドライブモードセレクター(SDMS)」、上り坂を停止した状態から発信する際に車両が交代してしまうのを防ぐ「ヒルホールドコントロールシステム」などが採用されています。
ライダーの負担を軽減する仕様になっているのも2023年のVストロームの仕様の大きな特徴となっています。