パンアメリカ1250のアドベンチャー性能を探る
ハーレーダビッドソンといえば、多くの人がゆったり走るクルーザーのイメージを持つかもしれません。でも最近は、アドベンチャーバイクとして新たなジャンルを切り開いています。その最前線にいるのが「パンアメリカ1250」です。今回はそのエンジン特性、充実した電子装備、ロングツーリングの快適性にスポットを当て、パンアメリカ1250のアドベンチャー性能を深掘りします。
乗る楽しさを引き出す「エンジン特性」
パンアメリカ1250のエンジンは「Revolution Max 1250」と呼ばれる新設計の水冷V型2気筒エンジンです。このエンジンが発揮する最高出力は150馬力、最大トルクは127Nmとかなりパワフル。ハーレーらしい重厚感はありつつも、アクセルをひねった瞬間からスムーズに回転が立ち上がります。特に低回転域からトルクフルで、街乗りや未舗装路など幅広いシーンで扱いやすい特性です。
また、このエンジンのユニークなポイントは、フレームの一部として設計されていること。そのため、エンジン自体が車体の剛性を高め、軽量化にも一役買っています。結果として、キビキビとした操縦性と高い安定性が生まれました。
エンジン特性を細かく調整できるライディングモードも魅力的。スポーツモードであれば鋭いレスポンスを、レインモードであれば路面の滑りやすい状況に最適な出力制御を行い、安全で快適なライディングが楽しめます。
ハイテク装備満載の「電子装備」
パンアメリカ1250が他のアドベンチャーバイクと一線を画すポイントのひとつは、先進の電子制御装備にあります。代表的なのが「アダプティブライドハイト(ARH)」機能で、停止時に自動的に車高を下げてくれる優れもの。これにより、足つき性が大幅に改善され、信号待ちや停車時の安心感が増します。
安全性を向上させる電子装備も充実。例えば、コーナリングABSはバイクを傾けた状態でも安定した制動を確保し、滑りやすいオフロードでも安全に停止できます。トラクションコントロールは、荒れた路面や急加速時のリアタイヤの空転を抑え、安定感のある走りをサポートしてくれます。
また、フルカラーの6.8インチTFTディスプレイも搭載されており、スマートフォン連携やナビゲーション機能を使えば、旅先でも快適に情報を把握できます。これらの装備は、まさに現代的な冒険を楽しむライダーに最適ですね。
快適性が際立つ「ロングツーリング性能」
アドベンチャーバイクとしての真価はロングツーリングでこそ発揮されます。その点でもパンアメリカ1250は抜群の快適性を誇ります。まず特筆したいのが電子制御サスペンション。路面状況や選択した走行モードに応じて、リアルタイムで減衰力を調整してくれるため、舗装路から未舗装路まで、長距離でも疲れにくい乗り心地を維持します。
また、ライダーに合わせて調整可能なウインドスクリーンや、人間工学に基づいて設計されたシートのおかげで、長時間のツーリングでも疲労が軽減されます。さらに、21.2リットルという大容量の燃料タンクにより、給油回数を気にせずに長距離走行が楽しめます。
これらを組み合わせると、パンアメリカ1250はまさに「旅を楽しむためのバイク」と言えるでしょう。どんな道でも安心して快適に走れるよう配慮された設計は、アドベンチャーライダーにとって大きな魅力となっています。
パンアメリカ1250は、これまでのハーレーのイメージを良い意味で裏切ってくれるアドベンチャーバイクです。その魅力をぜひ自分自身で感じてみてください。
